2010年3月30日火曜日

中小企業基盤整備機構沖縄事務所

みなさ~ん こんにちは! .

今回は、沖縄IT経営応援隊のサポータ組織である『(独)中小企業基盤整備機構』さまに、お邪魔しました。みなさん良い人で、話が弾みました!

中小企業綜合事業団、地域振興整備公団、
産業基盤整備基金により設立された
独立行政法人中小企業基盤整備機構。
沖縄事務所は、
商工3団体などからの強い要望により、
全国から1年遅れて設立された。
現在、全国に10支部、2事務所。
職員の半数が地方に勤務し、
地域振興の支援を行っている。
沖縄は、文化財や景勝地、観光資源、
地域産業資源は数多あり、
付加価値をつけた活用・需要の拡大などに
さらなる大きな可能性を秘めているという。
ハンズオン支援のノウハウを活かした新事業創出や
金融機関ネットワーク、
一店逸品運動など
その支援活動についておしえてもらった。





ハンズオン支援のノウハウで
 沖縄に特化した新事業を創出


 中小企業基盤整備機構(以下、機構)のプロジェクトマネジャー(PM)が、中小企業者の支援を行う「ハンズオン支援」。
 機構では、ハンズオンのノウハウを活かし、3事業の支援に力を入れたいと話す。(写真は小林義幸 所長)
 3事業とは、異分野の中小企業が連携し取り組む「新連携事業」。
 地域資源を活用し、新商品や新サービスを開発する地域中小企業者を支援する「地域資源活用事業」。
 そして産業間を超え、農林漁業者と中小企業者が連携、新たな商品やサービスの開発に取り組む「農商工連携事業」。
 この3つを特に沖縄地域資源・発展の源として、相談から計画のブラッシュアップ、商品・事業化、販路開拓、さらにはフォローアップまで一貫して支援を行っていく。
 ITを活用することで、経営診断を正確・迅速に行うことができることから、ITとの関係も深い。





認定地域産業資源は74項目
 付加価値による産業の発展に期待


 地域産業資源に認定されている農林水産物や鉱工業品および生産に係る技術、文化財や自然の風景地、観光資源は、全国で1700弱。うち沖縄は74(2010年3月現在)あり、全国平均の2倍の認定数を誇るという。
 例えばパパイヤ、ヒハツモドキ、ハイビスカス、月桃、琉球泡盛、かりゆしウェア、グスク、養殖サンゴなどなど。(写真は沖縄の地域産業資源から生まれた商品の一部)
 この地域産業資源認定品を用い、企画開発、サービスを行うことが、機構の支援の条件だ。小林さんは「沖縄プロデュースの付加価値をつけることで、商品力が変わる」と強調する。
 「沖縄は、地域ブランド力が高い」といい、「産業発展の要素がある。潜在的な経営資源がある」と、開拓・発展に希望と期待を託す。
 「沖縄の特化性を知り、商品開発力を高め、知的財産性も強化していくこと。視点を変えれば産業が大きく育つはずだ。事業者自身も、チャンスの大きさと課題を認識して、チャレンジをしてほしい」
 中小企業のなかでも小企業の多い沖縄では、事業計画を立てようにもなかなか進まないのが現状。異業種とのマッチングや全国・海外のバイヤーとの結びつき強化、物流コストを考えた販路開拓など、課題も多い。「その課題を一つひとつクリアし、自慢の商品へと結びたい」と、支援事業の利用を促す。
 これまでに誕生した新商品・新サービスは、機構の情報誌「沖縄プロデュース」で紹介されている。





一店逸品運動も展開  足元を見直し、自信と誇りを

 一企業はもちろん、市街地全体も元気になってほしいという思いから、地域一円の活性化も支援。
 「市街地にも沖縄の暮らしがあり、地域に根付く確かなものがある。その文化や商品を見直し、改善・活性につなげたい。自身の生活の場を見直すことで、街作りをしていく意味や意義も生まれる」と小林さん。(写真:所長代理 佐々木健さん)
 その主旨にスポットをあてるべく、「一店逸品運動を展開中」と佐々木さん。「沖縄の特産品というくくりではなく、足元には自慢の逸品があるはず。必ずあるはずの逸品『マチグワヮーのじょうとうむん(素晴らしい品)』を見つけ出してほしい」と提案する。
 今後は、コザと調和を重ね、運動の展開の予定だ。





地域力連携拠点の支援にも注目
 金融・IT活用で経営力を診断


 沖縄の「地域力連携拠点」の特長のひとつに、金融機関・銀行が自らコーディネートを引き受け、取り組みを行っていることがあげられるという。
 「これは非常に稀なことで、中小企業にとっては資金調達の目処などが立てやすくなる効果がある。銀行側の参加と努力は大きい」と、評価する小林さん。
 沖縄での新事業創出には、支援機関や金融機関とのネットワーク強化も課題のひとつだという。
 「ハンズオン支援、関係機関との連携によって、沖縄をもっと活性させていきたい。地域資源の活用と地域力連携による事業の発展に、沖縄の経済は大きく発展していく」
 期待は尽きない、と話した小林さんだ。

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(企業概要データ)
http://www.smrj.go.jp

団体名:独立行政法人中小企業基盤整備機構沖縄事務所
所在地:〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831-1 沖縄県産業支援センター313-1
    TEL:098-859-7566
    FAX:098-859-5770
設立:2004年、沖縄事務所は2005年
団体目的:中小企業と地域振興のサポート

活動内容:
 「ナビゲーション機能」=地域資源・農商工連携・新連携の支援、専門家派遣、ビジネスマッチングなど、創業・新事業展開を支援。
 「コンサルテーション機能」=地域資源・農商工連携・新連携の支援、モノ作り支援、まちづくり・中心市街地の活性化支援(おもろまちやコザ)、地域力連携拠点への支援など、中小企業の経営力強化に向けた成長および発展のサポート。
 「セーフティネット機能」=資金準備のための小規模企業共済制度、取引先倒産などの際に身を守る経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)、中小企業再生支援、債務保証、災害対策など。
 「インフラ機能」=産業用地の管理・譲渡、企業立地支援など。



那覇商工会議所

みなさん こんにちは!
さて、今回は沖縄IT経営応援隊のサポータ組織である
『那覇商工会議所連合会』(那覇商工会議所)さまにお邪魔いたしました。
大変丁寧に教えていただきました!

商工会議所は、ビジネスの改善や発展、
資金、人材などを通し
事業所の経済および人的発展を
支援する公益団体。
那覇市商工会議所は、
那覇市で活動する商工業事業所が自由加入できる。
IT関連での相談・支援では
セミナー開催やwebショップ開店の指導、
ASP会計の推進を図っている。
ITは効率的な経営のためのシステム、
経営資源を活かすために
取り組んでほしいと提案している。



経営指導員が窓口となり相談・指導
 ITのエキスパート「ITコーディネータ」も派遣


 「経営全般に活用できるコンピュータ、その活かし方を知ってほしい」と、相談部次長兼指導課長の漢那さん(写真)。
 那覇商工会議所には、金融・経理・経営などについて相談指導にあたる役目の「経営指導員」が12名在籍(9名が個人経営事業所、3名が地域、組合など団体単位に対する専門経営指導員)。その経営指導員が相談窓口となり、事業所の悩みや状態を診断、経営および技術の改善発達のために必要な提案を行っている。
 相談内容により、各分野の専門家を直接派遣する「エキスパートバンク事業」を取り入れ、ITに関しても対応。無料で相談、アドバイスを受けることができるようにしている。
 沖縄IT経営応援隊と結び、ITと経営のプロフェッショナルであるITコーディネータの活用も推進。
 漢那さんは「バックアップ支援している取り組みは大いに活用すべき」と助言。「経営資源を活かすために、大きな力となる」という。ただ、これも事業所からの相談という第一歩があればこそ。


ITは経営戦略ツール
 「マン・マシーン」として、共同経営改善を


 漢那さんは、ITを「経営戦略ツール」と表現。「マン(人)とマシーン(IT)の共同による、経営改善により、効率的な経営ができるようになる」という。
 「ITは、経営情報システム。販売管理、生産管理、経営管理とあらゆることに応用することができる。その特性を活かすには、人による判断が必要。ITにはITの得意分野があり、人にはITのできないことができる能力がある。それぞれの得意分野を活かすことで、効率的な経営ができるようになる」
 例えばコンビ二を例にあげる。「コンビニはITなくしては不可能だと思う。商品管理や資金管理に、それぞれの機械の特長を人間が使い分け、連動させることで、経営に活かしている。計算され選びやすい陳列や清潔な店内は、人により推進されているもの。コンビニはIT経営のノウハウが詰まっている」
 また、漢那さんが感じていることのひとつに、「成長する企業は、意志決定が早い」という点があげられるそうだ。漢那さんは「人の能力を高めるためにも、ITは必要だ」という。「経営者はことあるごとに意思決定を求められるもの。情報を集積、分析して判断を行うのに、ITは役立つ」
 機を逃さない、機をうまく活用する、機運に乗る、その意思決定に役立つのがITなのだ。(写真は事務所の風景)


「ネットde会計」の推進

 IT活用に関して、那覇商工会議が具体的に推進しているのが、web上で会計事務処理を行うASP会計『ネットde記帳』。那覇商工会議から派遣する記帳指導員が、スムーズな会計処理を指導している。
 「利点は、確定申告・青色申告での特別控除が65万円あること。何より、数値をデータ化し計数管理ができること」と漢那さん。
 「個々のデータを入力することで、取引先ごとの数字を把握、契約交渉などに役立たせることができる。実際に、アプローチに役立ったという声を聞く」という。
 さらに「どんぶり勘定に気づいた」という経営者が多いそうだ。『ネットde記帳』により、年次決算ではなく、日次決算を行うことで日々の利益や損失、動向などを把握。スピーディーな経営戦略に乗り出すことができる。
 「成長している企業は、日次決算の徹底化をされているところが多い」と漢那さん。思い込みを払拭し、具体的なデータを手に取るように把握することで、スピード経営ができる。
 『ネットde記帳』はオンラインでつながっているので、画面上で付箋紙をつけるなど指導が可能。直接指導が可能な点も、指導が行き届きやすく、また事業所側も相談がしやすい利点がある。
 現在、管理会計までできるようシステム開発の要望を行っているそうだ。


専門性の高い総合セミナー開催
 経営資源・地域資源の活用も推進


 セミナー開催も適時開催している。平成20年度と21年度には、沖縄IT経営応援隊とタイアップし、那覇・浦添・沖縄・宮古島の4商工会議所と連携、中小企業向けセミナーで好評を得た。
 なかでも最も好評を得たのが、webショップについてのもの。商材撮影専門のカメラマンを講師として招き、デジカメでの撮影技法やパソコンでの画像処理などを学んだ。
 「webは写真で大きく変わるもの。配置や角度、シズル感など、細かに学びことができた。大変好評を得た」という。
 今後もセミナーの開催は行っていく予定。開催のお知らせは会報誌「商工ニュース」で告知していく。
 また、地域資源の活用も推進。「商品・製品開発を行い、新しいマーケットを拓くために取り組みが必要と考えている」という漢那さん。「農商工連携、地域支援開発プログラム、新連携など、県が承認する経営革新計画など支援策も活用してほしい」と提案した。

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(会社概要データ)
http://www.nahacci.or.jp

団体名:那覇商工会議所
所在地:〒900-0033 沖縄県那覇市久米2-2-10
    TEL:098-868-3758
FAX:098-866-5728
設立:1973年
加入企業数:
団体目的:「商工会の健全な発達を図り、もって商工業の振興に寄与すること」

活動内容:中小企業相談部
 「経営改善普及事業」=金融、税務、経理、経営、労働、商業技術、特許、店舗改善などの相談指導。
 「小企業等経営改善資金(マル経資金)の推薦」
 「経営安定相談」=中小企業総合事業団・共済制度、経営安定特別相談。
 「各種講演会・セミナーの開催、中小企業景況調査
 「組織・事業相談」=婦人会・青年部運営や労働保険の相談指導。
 「地域活性化への寄与」=地域商店街活性化事業、商業近代化事業の実施。
 「経理のIT化推進」=エキスパートバンク事業、記帳機械化システムの実施。


沖縄県中小企業家同友会

さて~今回は、沖縄IT経営応援隊のサポータ組織のひとつである、『沖縄県中小企業家同友会』さまを、訪問いたしました。みなさん、活気があって、すてきな人たちでした。

り合い、学び合い、援け合う。
そして、よい会社をつくる、よい経営者になる、
よい経営環境をつくる。
異業種が多数に混ざり合い企業を発展させ合おう、
働く全ての人のしあわせを願おうと集う経営者の会が
「沖縄県中小企業家同友会」だ。
全国47都道府県にも広がる運動体で、
現在、沖縄には7つの支部、6つの部会がある。
人材育成やセミナー開催のほか県内学校・学生との交流をも深めた
「ITまつり」なども自主開催を行っている。
(写真は沖縄県中小企業家同友会 事務局)





経営者の孤独と空回り、悩み
 同友会で話すこ
とで気づきが生まれる
 明日への仕切り直しを行う


 他人のことはよく見えても、自身のことはわからないことだらけ。「だから、みなの知恵を借り、意識と目的を明確にしていこう。
本質的な部分を成長させ合い、自信と誇りを持とう」と、互いを刺激し合う活気ある運営を行っている。その満ちあふれるエネルギーにみな触発され、パワーを充填させられるはずだ。
 副代表理事の喜納さん(写真)は、株式会社丸忠の代表取締役。情報関連部会「eおきなわ」部長の前田さんは、株式会社さうすウェーブの代表取締役だ。それぞれ自社の会社運営を行いながら、「沖縄県中小企業家同友会」に関わる。積極的に参加したくなる理由があるという。
 喜納さんは「どの経営者や会社幹部も、社員の幸せを常に考えているもの。でも、うまくいかないこともある」と、話す。
 ときには今日の売り上げに囚われ、脱却できないジレンマ。ときにはナンバー2へのジレンマ。ときには経営改革を理解してもらえないジレンマ。………。
 「自分の悩みを社員に話すことはなかなかできない。社員も経営者を叱ることはなかなかできない」だから、同友会の同志はみな、ここで話してみる。話を聞いてもらう。
 話し合うと「変わる」という。考え方や取り組み方、売り上げ高、会社経営そのものに変化が起こるという。その変化を自身も、そして多くの同友たちからも実感させられてきた。



同友会には自分に嘘をつけない気迫がある
 経営者が変わり、会社経営にも変化が訪れる


 しかし、話すことはなかなか難しい気がするのだが??
 「それがねぇ、同友会はどういうわけか違う。腹をわって話してしまうんですよ」と前田さん。志が高い者が集まるからなのか、みなさまざまな経験をし、相手にも理解が深いからなのか、「全く嘘をつけない。取り繕いは簡単に見破られる」と苦笑い。
 喜納さんは「同友会では、本音で話すことが前提。建前なんかなしに、弱点もすべてをさらけ出すことで、学び合いや助け合いが成立する」と続ける。「学ぶ姿勢が強く、数字ではない部分も本音で語り合い、変わることを体験していくと、その体験がまた同友会を変えていくんだな」
 「経営者が変わると、社員も少しずつ変わっていく。社風の土壌を作り変えていくことができる」会社経営にも変化が見え始めていく。
 現在、「沖縄県中小企業家同友会」の会員は915社。セミナーや合同企業説明会なども自主開催している。その手法もまた、とことん議論し尽くして開催に至るという。
 「経営者が集まり、目的や意義、構成などを議論。徹底的に話し合います。講演会の後は、グループディスカッションを行い互いの意見を交換、内容を深めていきます。感想は講師に返し、一方通行にはならない、相互関係を築くことが基本」
 とことん話す。
 腹をわって、話す。
 垣根なく、人の意見をじっくり聞く。
 自身への教訓を得る。
 夢も語る。
 人間力の循環をもって、同友会は中小企業の底力をつける。



企業経営を活性化させる会の6つの活動
 特色を極めた7つの部会
 ITによる発展を目指す「eおきなわ」


 志高い同士による同友会。その活動内容は6つの柱「支部例会・県例会」「経営指針作成塾」「共同求人活動」「社長・社員共育塾、同友会大学」「政策活動」「健障者委員会」をもとに幅広く行っている。
 さらに、女性経営者部会「碧の会」、観光関連部会「守礼ネット会」など、目的主旨別に7つの部会を設定。
 そのなかに、ITに関係する情報関連部会「eおきなわ」もある。(写真は情報関連部会「eおきなわ」部長 前田憲さん)
 「ITを導入していない会社はない。ただ、選択し使いこなすことに困っている。アドバイザー的役割を担い、サポートできればいい」と、目的を話す。積立金で5台のノートパソコンも導入し、指導などにも利用している。現在、フル活動中とのことだ。
 また、「ITへの意識を高めていこう!」と『ITまつり』を開催、盛況をおさめた。



IT見本市と成功事例紹介、学生イベント
 大盛況の『ITまつり』を主催


 「沖縄県中小企業家同友会」の「eおきなわ」内から出た意見を集約し、ITへの意識や関心を高める目的で企画開催した『ITまつり』は、2010年2月には第3回目を迎え、1,500名の来場者を記録した。
 「ITがどういうものか知ってほしい」「ITの企業を見てほしい」「IT関係の学校があることを知らせたい」−−IT見本市としてクラウド戦略などの講演、成功事例紹介、セキュリティ事情のパネルディスカッション、県内IT企業の商品・サービスの展示と商談などを行った。
 学生イベントも合体させ、業界関係者だけではなく、家族連れや子どもも楽しめる内容を目指したという。
 ロボットやゲームなどで「これもITなんだ!」と子どもたちの夢を広げ、また大人からは「学生のレベルはすごいね」と感心されたそうだ。
 「IT関連の学校に通う子ども同士の交流ができたこと、企業と学生が交流できた成果も大きい」と前田さんは語る。
 「中小企業だからできる、独自の取り組みがある。独自性を高めれば、経営は変わっていける」
 将来へ向け何ができるのか。さらなる同友会の同志の取り組みで中小企業を、そして経済を活性させていきたいと話してくれた。

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(会社概要データ)
http://www.okinawa.doyu.jp

団体名:沖縄県中小企業家同友会
所在地:〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831-1 沖縄県産業支援センター603号
    TEL:098-859-6205
    FAX:098-859-6208
設立:1987年
会員数:915名(2010年3月現在)
団体理念:「よい会社・よい経営者・よい経営環境をめざす」

活動内容:
 「支部例会・県例会」=定期開催される学びとネットワークづくり。自立的で質の高い企業を目指す。
 「経営指針作成塾」=経営理念と方針・計画を社員と一緒に取り組む。
 「共同求人活動」=単なる新卒者採用ではなく、働く意識を伝えるためのガイダンスを行っている。
 「社長・社員共育塾、同友会大学」=研修や教育活動、セミナー、講演会開催のほか、人間性をも豊かにする目的があると考え、沖縄の文化や平和、環境など、幅広い視点で取り組んでいる。
 「政策活動」=中小企業の発展が沖縄経済活性の要と考え、意見や要望を「中小企業憲章」として県経済界、業界、政策などに提言。
 「健障者委員会」=障がい者雇用のあり方や雇用促進について検討。


千草物産

みなさま こんにちは!
さて、今回はうちなーむんの健康食品を
製造販売していらっしゃる
『千草物産』さまにお邪魔いたしました。
「薬草」と「健康」について、とても大事なお話が
聞けました。

沖縄の食文化「クスイムン(薬草・薬膳料理)」と
中国の漢方。
その両方を取り入れ、文化を広めながら
元気と健康を届けたい。
「千を超す薬草から、健康を獲得したい」
その社名にも込めた思いのなかには、
自社農場と提携農家とともに
薬草栽培を手がけ、
安全・安心にこだわること。
そして、クスイムンを大事に育ててきた
先人の叡智を伝えたいという思いも詰め込んでいます。



万国共通の永遠のテーマ「健康」のために
 薬草を畑ごと醗酵のこだわり自家栽培


 「健康で死にたい」と語った、代表取締役社長の赤嶺さん(写真)。
 「短絡的にいえば、人間は死ぬために生きてる。だから、健康で死にたい」といい、「富や名声などではなく、最終的に行き着くのは健康じゃないかな?」といいます。
 万国共通のテーマ「健康」。一人ひとり、それぞれに与えられた寿命や天命を全うするために、健康で死ぬこと。そのためには、身体へのいたわりが必要。
 沖縄にはターンム(田芋)のシンジームン(煎じた汁)など、昔から伝わる薬膳料理がある。質素な食のなかに、健康の源がある。
 「健康の原点を見つめ、先人の叡智を日本中の人に知ってもらいたい」
 それが、赤嶺さんの出発点だったそうです。千草物産は、数千種類を超す薬草から吟味し、1杯の健康茶を届けることから始まったのです。
 健康茶に必要な「うこんなど薬草」を、提携農家および自家栽培。1980年代、飽食の時代といわれていた頃から、安全・安心をポリシーに、赤嶺さんはこだわって薬草を育て、薬草茶を作り続けています。
 赤嶺さんは、「1980年代、世界中の食べ物が手に入った。でも、(健康的に)食べられるものが手に入らない時代だった」といいます。添加物だらけの食に、沖縄のクスイムンへの思いや人間の生き方への思いを深めたようです。
 「健康食品を食べて健康になるためには、使用する素材が無害でなければ意味がない」だから、無農薬・有機栽培で丹念に育てた素材を厳選。自社農場ちぐさファームでは「畑ごと醗酵」をテーマに、完全無農薬・無化学肥料、有用微生物の力で薬草を育てています。



大学ノートに集めた顧客名簿
 DM発送のために、一太郎から導入


 無農薬・有機栽培で育てられた薬草を原料にした薬草茶を、赤嶺さんは、全国の百貨店などで店頭販売を行いました。片隅で小さく、コツコツと販売していたといいます。
 「2000年、ちゅらさんで脚光を浴び、沖縄ブームが到来。でも、80年代当時はまだまだ沖縄への理解が少なかった時代。言葉は英語をしゃべるの?なんて聞かれる時代。琉球人お断りなんて札もあるくらい、多少、差別も残っていた」といいます。
 そんななかでもコツコツ続けたのは、「沖縄を元気にしたい。文化を広げたい」という思い。そして、「ウチナーンチュはこれを食べて元気になってきた!ウチナーンチュの誇りがある!プライドがある!」という思い。
 「打算もなく、いいものはいい!と、地道にやってきただけ。それが認められたのではないかな?」と赤嶺さん。今では、30年来のおつきあいになるお客様も数多くいらっしゃるようです。
 「全国の百貨店へは、年に1回訪れるだけ。その年に1回の再会を楽しむのもありだけれど、せっかくの出会いが途切れる方もいらっしゃる。また会いたい、会うにはどうすればいいかと考えた。『次、来るときに案内を出しますから!』と、大学ノートにお名前と住所を書いてもらった」
 今でいうDM発送のための顧客名簿を、店頭のコミュニケーションで集めたという赤嶺さん。1名が5名に、10名に、どんどん募っていきました。 
 そのうち、手書きでは対応が難しくなり、
DM発送のために、千草物産初のIT導入となる
「一太郎」を導入。
 「パソコンのパの字も知らない時代。入力業務のための人材を募集しても見つからず、アウトソーシングで依頼していた」そんな時代に取り組み始めたIT化だったようです。
 「ただ、一太郎は宛名のみ。DMを発送するだけ。購買履歴などの情報蓄積ができないことに、課題を感じた」といいます。
 1990年代に入ると、百貨店の店頭販売での客足の伸びがストップ。さらにインターネットの普及により、販売方法の変革の検討を余儀なくされていきました。
 「我々のIT革命を早めに行わなければならない。DMも名簿を集めたお客様にやみくもに送るのではなく、的確な内容を送らなければ意味をなさない」
 当初20万円代だったDM発送料は、2000年には1億2千万円にまでふくれ上がっていたといいます。経営への危機感が強まるばかりのとき、IT推進が図られたのです。


コミュニケーションを深めるツールとして
 IT化を推進、カスタマイズをかける


 DM発送のためにシステム化を推進したものの、当初、業務に精通しない基幹システムを構築したため、2千万円の損失を計上してしまったといいます。その後、顧客管理の分野で確立されたパッケージシステムを導入。現場プロセスを把握し、カスタマイズを行ったことが功を奏したと評価します。1億2千万だったDM経費は、10分の1に軽減されたとか。
 赤嶺さんは、「ITには、未来の情報は入っていない。過去・現在の情報を蓄積し、未来のために活用するもの。ITにあるのは、未来の財産」と語ります。
 「会社運営のプロセスを把握し、それからシステムが稼働しなければいけない。在庫や売り上げ等集積した情報をもとに分析、数字や現状の把握できているからこそ、現場との温度差のない指示ができる。未来へ向けて大きく手を打つことができる」
 また、「入力や操作は人の手を介すもの。労力を惜しんでもいけない。ITは、経営現場に見合ったシステムと、人によって成功する」とも。入力業務はもちろん、カスタマーサービスでの心のこもった電話応対も大事な要点。ITは、「お客様とのコミュニケーションを深めるためのツールでなければならない」


偏らず、こだわらず
 「中庸」でいること


 赤嶺さんは「安全・安心」に徹底的にこだわる以外は、全てにおいて「中庸」であることが基本であるといいます。
 中庸とは、中正であり、行き過ぎや不足のない丁度のこと。陰陽のバランス。
 「偏らず、こだわらず、全てに中庸でありたい」と、繰り返した赤嶺さん。
 IT化についても、中庸。顧客管理システムや分析システム、電話対応のためのCTI、webショップ上のシステム管理、店舗でのPOS管理、バコードハンディシステム、どんどんIT化が進むなか、人によってもたらされるものも大事にしたいといいます。
 「大学ノートに手書きで集めた顧客名簿は、今も大事な宝物。その一文字一文字とのつながりを、IT化されても変わらずにいたい」と語りました。
 薬草茶やサプリメント製造についても、中庸。「配合にも中庸が大事。体を冷やすもの、温めるもの。自律神経を抑えるもの、高めるもの。運動をする人、しない人。……それぞれの身体や生活のなか、中庸なバランスになるものをとっていただくことが大事」
 那覇国際通りと大阪北区に構えた、漢方薬を販売する「ちぐさ漢方堂」で中庸を直に伝えてもいます。
 28種類の薬草をブレンドしたという「千草28茶」を、沖縄の陶芸・やちむんの湯のみに注いでくれました。香しさとほのかな甘さが、ほっとさせてくれました。
 忙しなく生きる現代だから、ときにゆるりとお茶を飲む時間を。体にやさしく染み渡るクスイムンで、体をいたわる。それも死ぬまで健康に生きる、そんな中庸な加減へと見事に誘ってくれている気がします。

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(会社概要データ)
URL:http://chigusashop.com

会社名:株式会社千草物産
事業内容:健康食品の製造販売、漢方薬(医薬品)の製造販売、薬局の経営
所在地:〒902-0074 沖縄県那覇市仲井真246-1
    TEL:098-832-3067(代)
    FAX:098-832-2963

代表者:代表取締役社長 赤嶺茂昌
創業:1980年
従業員数:81名
取扱商品:無農薬・有機栽培薬草にこだわった薬草から抽出した成分による春うこん、ブレンド健康茶千草28、オリジナルハーブティー、月桃化粧水など、健康茶、健康食品、自然化粧品
経営理念:「沖縄の食文化『薬草・薬膳(クスイムン)』で、健康づくりのお手伝い」
     「人も自然界の一員」
運営責任者:比嘉泉


沖縄県商工会連合会

みなさ~ん!こんにちは!
さて、今回は、沖縄IT経営応援隊のサポータ組織のひとつ、『沖縄県商工会連合会』さんを訪問しました。とても親切丁寧に教えてくれました!

小規模事業所の集まりである
商工会の運営指導や
商工の中小零細企業の経営指導、
施策提案、支援サポートを行う
「沖縄県商工会連合会」。
ホームページ開設やネット通販に関する講座を開催したり、
インターネット通話スカイプの提案などで
ビジネスモデルを提案するなど、
中小企業が気軽に取り組める
ITの相談、指導にあたる。
また、地域力連携拠点支援事業も行っている。
距離感の近い相談窓口として、
経営相談を行いたい。



元気な企業がもっと元気になれる
 経営指導員が最
善策を提案

 「沖縄県商工会連合会」は「経営指導員」や「中小企業診断士」などが、さまざまな資料や施策などメニューを持ち、事業所個々に必要なことを探り出し、提案。「困りごとを解決し、業績を伸ばしてあげたい」と切に願っている。施策のなかに、IT導入に関することも多い。(写真:沖縄県商工会連合会玄関で。津波古透さん(左)と當銘訓啓さん)
 「沖縄は、IT導入や経営改善に対して、地方圏としては積極的な方だ」と、津波古さん。「ただ、パソコンはあれば便利だけど、小規模事業所、例えば昔からやっているおじいちゃん・おばあちゃんの個人商店の場合、これまで通りの手書き帳簿の方がいいかもしれない」その前提を踏まえつつ、「ITは経営の質も量も変わる」と話す。
 セミナーメニューなどを作成し提案すれば、反応もいいという。「昼の部に社長、夜の部に従業員が自発的に参加するパターンが多い気がする」ともいい、「会社から行かされた感覚がなく、積極的に取り組んでいるところがすごい」と感じているそうだ。
 「経営が上向きになる企業というのは、素直で前向き。それは共通したチェックポイントかもしれません」と、話す。
 「元気な企業は、業績にもいい影響があらわれてくる。活気ある企業というのは、業界のことや資料などを公開。経営者としてのいろいろな話をしてくれるところが多い。そうしたさまざまな側面から判断し、より充実した内容を検討し、施策を提案することができる。ITに関しても、より最適な内容を提案することにもつながります」と、津波古さん。



自身の仕事の中で感じる便利を伝える
 より専門性を高める場合は専門家を派遣


 津波古さんと當銘さんのIT導入は、「Windows95。本を購入し、独学で学んだとき」だそうだ。経営指導員のなかには、突出した知識を持つものもいるが、おふたりの知識は「一般的な程度」という。
 津波古さんは「スイッチの切り方がわからなくてね。………壊したこともある」と暴露。「そんな自分も、今はパソコンがなければ、文書作成や資料製作など仕事は進まない」と話す。
 「僕らが事務作業での便利を体感している。基本の資料を作るといったなかで、便利だと思っていることを伝えている」と當銘さん。
 企業の経営を裏方で支える経理の電子化では、組織としてASP(アプリケーションサービスプロバイダー)のシステムによる「ネットde記帳」を推進している。
 現在、ニーズの高さを感じという「ホームページ制作やネット通販」に関しては、要望に合わせて個々にアドバイスや支援サポートを行ったり、講座などを開設し、またホームページデザインなど専門家を紹介することも多い。
 商工会会員になれば、シフトシステムによるホームページ制作をその場で行うことも可能。
 ITに関してより専門性が高いことを望んだ場合は、エキスパート派遣やIT経営応援隊などにつないでいく。
 「IT経営応援隊など専門家につなぐことで、より最適で効率的なIT活用ができる。活用することでまた、新たな視点が生まれ、施策にも幅が出てくる」と、期待も大きい。(写真:事務所の風景)



インターネット通話「スカイプ」の実践紹介
 遠隔地でも取り引きが可能


 沖縄県商工会連合会では、インターネットを利用した無料のテレビ電話「スカイプ」を導入。津波古さんと當銘さんは、自身の「便利と感じた経験」を踏まえ、提案することが多くなったと話す。
 津波古さんは最近、グラフ資料や地図など書類を見せ合い「約2時間の会議」を実行したそうだ。「今まで出張など、時間と経費をかけて行っていたことが互いの机の上でできる」と話し、「画面を見ながら『この部分!』と細かいところを直接伝えられるので、理解が早い」と利便を実感したそうだ。
 「ネット通販など県外との取り引きが多くなるほどに、活用は画期的になる。遠隔地の沖縄ならではの使い方もあるかもしれない」と提案している。
 余談だが、先日、70代の女性から「ネット通販をしたい、ブログをしたい」と、相談があったそうだ。「パソコンも習い始めており、ブラインドタッチもできていた。学ぼうという意欲でいきいきとされていた」と、すてきな話も聞かせてくれた。
 「がんばりたいという個人事業主や事業所と、一緒にがんばれることは楽しい。努力を惜しまず、いろいろな施策を提案し続けたい」と、沖縄県商工会連合会の活用を呼びかけた。(写真:インターネット通話 「スカイプ」の実践)


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(会社概要データ)
http://www.oki-shokoren.or.jp

団体名:沖縄県商工会連合会
所在地:〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831-1 沖縄県産業支援センター6F
    TEL:098-859-6150
    FAX:098-859-6149
設立:1973年
加入企業数:
団体目的:商工会の健全な発達を図り、もって商工業の振興に寄与すること

活動内容:
 「組織・事業についての指導・連絡」=経営改善普及事業や商工業振興のための事業指導、連絡。
 「商工業関連情報、資料の収集・提供」=産業全般、中小企業の経営状況、地域経済の振興など、商工業に関する重要な情報、資料の収集および情報提供サービス。
 「商工業に関する調査・研究」=地域経済、中小企業経営についての調査研究。


2010年3月25日木曜日

モンドセレクション受賞-勝山シークヮーサー

さて、今回は、沖縄の名産「シークヮーサー」の加工・販売(シークヮーサー果汁の製造)をおこなっている「勝山シークヮーサー」さんを訪問いたしました。




シークヮーサーで「村おこし」!

勝山は昔からシークヮーサーの名産地。クガニ系統、カラチ系統大きく分けて2系統に分けられる。勝山シークヮーサーの特徴は皮が厚く、香り高いのが特徴。シークヮ―サーで食べていけるような環境作り。それがひいては村おこしにつながると考えている。農村の生活基盤がしっかりすることが大事だと思う。地域にある組織がしっかりすることによって集落が安定する。過疎化が進み、集落の衰退が心配だった。ランの栽培が盛んだったころ、手掛けたが・・ブームが去り、赤字を抱えてしまった。その時にシークヮーサーが注目されてきた。足元に宝があったんだ!これに磨きをかけようと平成13年からスタートした。シークヮーサーで食えるような環境作り、若者が働けるような環境作りを目指した。農業で飯食える環境作りをどうするかいつも考えている。みんなが働きやすいような環境作りを目指している。農村を蘇らせるというような気持で取り組んでいる。まだ力がないんですけど...悪いね~

さすが社長さん!!地域の事、社員の事を考えていらっしゃる!!!




ITを導入のきっかけは?

初めは、手書きで伝票を起こしていた。ITベンダから、何百万とか何千万のシステムを進められたがとてもじゃないけど導入できなかった。3,4年前に会計ソフトをまず入れ、その後、平成17年に工場つくった時に会計ソフトとレジスタを入れた。だが、ネットワーク化されていないため、うまく稼動せず、今回基盤整備をしようとシステム化に向け検討中である。働きやすい環境に改善されればと導入を決意した。





IT経営導入でどのような効果を期待され、どのようなシステムを導入したのか教えてください?

現在、ソフトは3つ入っている。経理会計ソフト、受発注管理ソフト、顧客管理ソフトが単体で起動している。今のシステムだとそれぞれの担当者の作業が重複し、電話で受けた注文を1台のPCでしか対応できてない状況である。システムの統合により最低でも2台のPCで並列作業ができるようにし、単純に1人で処理できる量を増やし、受注できる量を増やしていきたい。販路拡大をめざす!
 業社さんに業務フローを見ていただいてシステム導入に向け、プロトタイプを作ってもらってカスタマイズしながら構築中である。また、顧客管理、対応履歴は各担当が自分でわかりやすく、自分なりの管理をしている。担当者以外が電話を受けた場合、顧客データを共有していないため、対応しかねている。将来は、CTIシステム等を導入して、お客様の対応をスムーズできるようにしたい。





導入までの取り組みについてお教えください?

ある情報誌に載っていたトランクゲーツ株式会社 http://www.trunkgates.com/に直接連絡を取り、受発注システム、顧客管理システムと販売管理システムの構築をお願いしている。作業フローを見て話を進める中で各担当からもこのような機能がほしいとか要望し、取りいれられる要望も取り入れていきながら予算内で抑えたシステムを導入計画中である。しかし、通信回線が問題!! ISDNしか通ってない。来年、再来年には光ファイバーを引いてもらおうという動きはあるが・・モバイル(携帯電話)もぎりぎり届くか届かないかの場所。SaasやASPのようなシステムは困難。





導入にあたって苦労した点はございますか?

ベンダーとのやり取りに特に問題はなかった。システムを今よりは導入した方がいい事は分かっているが、各担当者が使いにくくなるのでは?という不安があるようだ。導入した後にこういうシステムがほしかったとならないように相談しながら対応している。





トレーサビリティシステムについて

農林水産省の「食の安全安心確保事業」で平成17年に導入した。成分分析する機器、カメラ、パソコン等トレーサビリティシステムに必要なものを導入してもらった。必要な情報を栽培日誌という形でフォーマット化してそれを農家の皆さんに記入してもらい、入力している。これも時代の要求でしょうか?このようなシステムを作成しなくても、以前は生産者と消費者の間には信頼関係があり、店頭に並ぶものは安心できる商品であるのが当たり前だった。そんな社会であるべきと思う。と社長。HP上のトレーサビリティのバナーから賞味期限の入力し、その時使用したシークヮーサーの製造日や製造本数やその時のシークヮーサーを作った農家さんの情報がみられるようになっている。 農家には虫食いのシークヮーサーなど納品しないようにお願いして、原料も厳選し、真剣に丁寧にジュースを作っています。商品には自信を持ってます。口に入れるものを大事に作るのは基本的な事。いいものを作ろうと日々努力しています。これが本物のシークヮーサージュースだと広げていきたい。
 確かに、トレーサビリティは社会インフラのイメージが強いですね!!山川社長の言葉には重みがあります!!





2009年モンドセレクション銀賞を受賞!

良質な商品を作り続けてきた事が世界に認められ、より商品に自信を持つ事が出来ました。県外の業者へ受賞した商品だと伝えるスムーズにご注文を受け、宣伝効果もありました。うちなーブームの時にシークヮーサーの単価が高騰し、単純に絞り込んだシークヮーサージュースが出回ってしまい、イメージを悪くしてしまった。本来のシークヮーサーの味を伝えたくて、サンエーやわしたショップ、道の駅等で試飲会をしてシークヮーサージュースはおいしいんだという事を伝え続けています。生産農家を盛り上げるためにも商品に自信を持ち、販路拡大していきたい。
シークヮーサーに多く含まれるフラボノイドの一種ノビレチンにはがん抑制効果が期待されているそうです!!





今後について

ジャム、ポン酢、石鹸、ジュースを開発した。他の企業と連携して商品開発をしていきたい。




代表取締役 山川良勝様、企画・販売責任者 伊波康様に対応していただきました。





(会社概要)
会社名: 農業生産法人 有限会社勝山シークヮーサー
事業内容: 農産物の生産(シークヮーサーの栽培)農産物の加工・販売(シークヮーサー果汁の製造)
代表取締役 :山川良勝
ホームページアドレス http://www.mayaga.com/
住所: 〒905-0002沖縄県名護市字勝山9番地
メールアドレス 4193honpo@mayaga.com
TEL 0980-53-8686
FAX 0980-53-8050
設立 平成15年 9月18日
資本金 3,400万円
従業員数 現在11名


2010年3月17日水曜日

携帯サイトの売上が倍! 名護パイン園

パッパッパッパッパッパッパッパイナップぅルぅ〜
パッパッパッパッパッパッパぁ〜やん!
〜〜〜〜〜〜〜
パイナップル号に乗って
らららら〜パイナップル畑を巡る。
パイナップルの試食や
パイナップルワインの試飲に酔いしれるぅ。
ナゴパイナップルパークといえば
沖縄で人気の観光スポット。
沖縄の基幹作物パイナップルを冠にした
株式会社名護パイン園。
そのグループ企業、パイナップル王国
通販事業部にお邪魔しました。




パッパッパッパッパッパッパッ パイナップぅルぅ〜

 思わず口ずさんじゃって、小躍りしたくなるCMも話題の名護パイナップルパーク。その通販事業の事務所は、豊見城市にありました。 整理整頓が行き届いた事務所。ずらりと並んだ自社商品をてきぱきと梱包しているスタッフさんたち。そして、パソコンを前にカチャカチャと作業中のスタッフさん。 そのなかに妊婦さんがいらっしゃいました。間もなく産休に入るそうです。さらになんと!ただいまスタッフ3名が産休中とのこと。お祝い続き!!! 取材訪問であちらこちらとお邪魔して思うのは、気持ちも業績も上向きな企業って、スタッフのお祝いごとも多いんですよね。ハッピーパワーに満ちているのかもしれません。 でも、一気に3名の産休とは、実際大変では?と質問したところ、通販事業部の課長・仰さんは、「それはそうだけど、大事なスタッフ。これからも一人ひとりの意見や力を大事にしたいし、それぞれが責任ある仕事をこなしながら、互いにフォローし合いたい」と穏やかに言葉を連ねていました。 産休明け、さらにパワフルになっているであろう女性スタッフの働きに期待をしているそうです。協働の意識にあふれ、働きやすい雰囲気っていいですね。




旬のパイナップルのおいしさ 誇り高き思いで販売していく

 雰囲気のいい通販事業部には、核となる二人の人物がいます。 その一人が、課長の仰さん(写真左)。そしてウェブディレクターの城戸さんです。 怒らないという穏やかな性格の仰さんと、ビシバシと意見を述べるという姉御肌の城戸さん。全然違う性格のお二人ですが、息はぴったり。 目指すは通販事業部の成功と、こだわりのパイナップルをきちんと伝え食べてもらいたいという思い。 最近、行き着いたのは「パイナップルという誇りがある。もっともっとパイナップルに特化しよう!」という思いだったとか。 名護パイン園が当たり前に扱う、旬のおいしいパイナップル。熟れて収穫しなければパイナップル本来の甘味や酸味、艶やかな色が出ないそう。 「儲けたいだけなら、熟れる前に収穫し、どんどん販売にかけた方がいい。販売期間も伸び、大量に捌くこともできる」でも、でもでも!「そんなことできない。だって、おいしくないパイナップルは食べてほしくない」 旬ものへのこだわりを、当たり前と思っていた今まで。それが、いかに誇り高きことなのか、最近、改めて気づいたそう。パイナップルのよさをもっと広めていきたい、と、使命に燃えまくっているそうです。 あれもこれもと多種多様に取り扱っていた通販サイトを名護パイン園にしかできないパイナップルに特化したサイトにしていくべく、ただいま準備奮闘中とのことでした(2010年5月リニューアル予定)。




数字は嘘をつかない。情報の集積と分析で、 通販事業の大幅赤字を黒字に転化

 使命に燃え、沖縄の特産品・パイナップルにただならぬ情熱を燃やしている仰さんと城戸さん。 仰さんが入社したとき、通販事業部は存続させる意味がないほどの赤字だったとか。これは、2001年の同時多発テロにより沖縄の観光産業は打撃を受け、その対策として急務に通販事業をスタートしたという背景が潜んでいると考えられます。 観光産業は外的要因により、収入が不安定。2008年にはリーマンショック、2009年には新型インフルエンザ流行などでも、観光入域数は激減しました。そうしたなか、お客の心を常にそばに置き、つかんではなさない方法としてホームページや通販事業は大きな糧となるもののはず。 仰さんは、せっかくの通販事業を、分析なしに継続していたことが問題だったと考えました。数字を洗い出せば、大手通販サイトの広告費がかさんでいたほか、せっかく集めた顧客リストも活用できていなかったことがわかったからです。 仰さんは、ペイできない広告や通販サイト連携を中止。 顧客管理システムには、店舗でのPOSシステムと、通販顧客管理データ、webでの顧客データを併せて、一括管理に移行しました。情報を集約することで、顧客動向の分析を細かに分析できるようになりました。 顧客セグメントを徹底し、ニーズに応じて発送するDMの活用などにつなげたそうです。 「ITによる情報の集積があるから、分析へと導ける」と仰さん。「数字が全ておしえてくれる。数字は嘘をつかない。例えば、リピーターが減っていると数字が示せば、それは飽きが来ているというサイン。その現状を把握し、分析することで、改善することができる」と語ります。 一方、仰さんより2年遅れて入社した城戸さんは、「売上は伸び、改善はされているが、未収金の多さに驚いた」といいます。そこで未収金0にすることから着手したそう。 「サイト利用者のなかには非常に慣れている人もいて、噂も流れやすい。向こうの企業は甘いよ、そんな噂が出ればアウト。また、一企業だけでは済まず、沖縄の企業は甘いと噂が出れば、沖縄全体の評判も落としかねない」 ローテクで解決し、まずは正常なスタートラインに仕切り直したそうです。




フルーツ頒布会やモバイルに注目 ネットの世界は可能性が広がる

 「ネットは実験できることがいい」と、城戸さん。 通販のデザインアップをしながら、その日その日でリニューアルや訂正、企画変更を即座にかけられることが強み。 フルーツ頒布会など、実験的な販売方法も取り入れながら、顧客の反応を冷静に分析しているようです。 また、モバイルサイトの伸び率にも注目しています。その成果は、前年比180%の事実! モバイルサイトとの連動は、なんといってもQRコード。ナゴパイナップルパークの入園チケット、お土産のパッケージ、買い物袋、店舗レシートなど、あらゆるところに添付しています。 モバイルに関するシステムは、パッケージがなかったため、共同開発に乗り出しています。沖縄初のシステムとなり、モバイルサイトの牽引を目指していくそうです! 現在、週に一度は集まり、内容をどんどん突き詰めているそうです。姉御な城戸さんは「できないといわせない!」と、可能性を模索しているよう。 城戸さん自身、システム構築にも携わった経験があるだけに、ITベンダーの担当者がたじたじになっているのではないか?などと勝手な妄想もふくらみますが、「可能性を考えるとわくわくする!」と声を弾ませる様子は、一層の輝きが未来に照らされていることを想像させてくれます。 




現場主義! スピードの時代に対応

 仰さんは自身の所属する名護パイナップルパーク通販事業部を、「名護パイン園という土台があり、間違いをしなければ大丈夫」という強みがあるといいます。 ただ、関連企業という枠組みやトップの決済を待つなど、業務の手順に、がんじらがめになっては、前へ進めないとも実感しています。 「スピーディーな対応が求められる分野。現場主義による、フットワークの軽さは大事」と、強調。 「儲かるイメージのある通販。だけど、参入も撤退も多くあり、実は定着の難しい分野。最初は慎重に、そしてある程度現場を把握できるようになったら、担当者に決裁権を持
たせるべき」 日々、数字を見、分析を行い、通販の現場に携わる。その責任ある者たちへの信頼が飛躍のステップ。 また、日々、侃々諤々(かんかんがくがく)できる最強のスタッフ、最強の相棒が存在することで、進歩し続ける意欲に満ちることができるようです。仲のよさが循環する、すてきな企業でした。




(会社概要データ)

URL:http//shop.nagopain.com

会社名:株式会社名護パイン園
事業内容:テーマパーク運営、観光施設運営、菓子・飲料水製造およの卸小売業、通信販売、ネットショッピングサイト運営、飲食店・土産品店・レストラン経営
所在地:〒901-0244 沖縄県豊見城市宜保361 ピースビル101         TEL:0120-758-146/098-840-2833    FAX:098-840-2611
代表者:代表取締役社長 安里清(60歳)
創業:1979年7月
資本金:24,000,000円
従業員数:約390名
取扱商品:フレッシュパイナップル、果肉入りパインカステラ、パイナップルワインなど、地域特産品を活用した食品および雑貨

運営責任者:通販事業部課長 仰耕平


2010年3月16日火曜日

見込み客をネットで獲得 - アース貿易

世界の銘木によるフローリング材の企画製造販売を手がける株式会社アース貿易。高品質のフローリング材の市場を県内市場に限定せず、東京や大阪など首都圏をメインにした日本国内そして三国間貿易にも挑戦している。首都圏を中心とした日本国内の営業ツールとしてネットによる「サンプル請求」により顧客をつかみ、販売する手法で年商を伸ばし続けている注目の企業だ。選ばれる品質へのこだわりが信念。たった一度の人生を、真の誠で築きあげていく大切さを代表取締役の多和田氏におしえてもらった。生きることが楽しくなるそんなインタビューになった。



一度きりの人生を生きる 失敗したら一歩下がって また歩み出せばいい

 代表取締役の多和田さん(写真)が高校受験の年に、アルゼンチンに移民していたおじさんが帰郷。「雄大なアンデスの山並み、果てしなく続くという肥沃な草原パンパ、その地平線……。話を聞いて、すぐにでも行ってみたいと思った」という。 「海外で過ごしたい。海外で働きたい」少年の夢は広がり、その夢を実現させるための一歩として琉球大学農芸化学科を専攻。土壌や微生物、醗酵など応用微生物を学んだ。 そして外務省から海外実習生として南米へ。1年を経た頃、「現地の状況や言葉を把握している人を紹介してほしい」という日本の商社の要望に、現地の大使館からの推薦で多和田さんは商社勤めとなったという。4年間南米と日本のコンタクトを取り持った後、東京勤務に。 東京本社赴任後、1日目にして「あぁ、ここは僕のする仕事じゃない」と辞表を提出。 え?1日で? 「だって、人生は一度だもん!」 多和田さんは、軽快に笑う。 「上司になることが夢じゃない。世界を見たい」それが、多和田さんの思いだったから。 「失敗しても、いいじゃない。一歩下がって、また進めばいい。歩き直したらいい。何もせずに後悔するより、経験を重ね、失敗した原因や反省を知り、自分の人生を歩く方がいい」




人間の信頼関係で築きあげられるものがある アース貿易の安定した品質も人間関係の賜物

 それから縁あって木材の商社に勤め、入社当初から東南アジアを担当。多和田さんは木材の基礎を学び、書物などによって理論への理解を深めていった。 そして、アース貿易を立ち上げた。1990年のことだ。お金も0、経験も0、あるのは度胸だけ。 「売るのではなく、売れる商品。選ばれ続けるフローリング材を企画製造販売しよう」 いいものがあるからこそ、できる。その信念を貫く決意を固めた。 東南アジアなど現地に泊まり込み、現地の人たちと同じ飯を食い、苦悩や喜びを分かち合う。強固な人間関係を結ばなければ、いいものは作り続けられない。創業から20年を経た今も、信頼し合う付き合いが続く。 「助けられた」と、振り返る。自身のルールも通した。「互いの関係を50 vs 50にすることで、商売は成り立つ。常に公平である関係を重んじたい。補い合える関係でありたいと思う」 また、売れる商品を作る。それは「販売した後の責任も取れる商品である」という。その自信と誇りに満ちた商品を製造し続ける。そこに、アース貿易の本質がある。




自信と誇りに満ちた商品を知らせる手段
ホームページとサンプル請求

 品質にこだわったフローリング材を企画製造。その商品を知らせるために、ホームページは重要なツールだと多和田さんは語る。 「近隣に住む人にも、商品を必要としなければ縁はない。ホームページでは距離に関係なく、必要な人に知らせることができる」 カタログの代わりとして、気軽に閲覧してもらえるのだ。ホームページは商品を知らせる媒体。 ただ「ホームページはバーチャルの世界。フローリング材の質感や色、味わいが完全に伝わるわけではない」 そこで、4タイプまで無料発送する「サンプル請求」という手法を取り入れた。 「ホームページは、サンプル請求サイトという位置づけ。顧客との距離を縮め、窓口を開く重要な役割を担っている」という。



船積みの様子を写真撮影、メールに添付 安心感を一緒に届ける

 サンプル請求の品を発送後は、アナログに切り換え、電話やメールによってフォローアップしていく。いい商品をより付加価値のあるものにするには、ここも重要だ。 受注発送時には、パッキング配送準備中や船積み作業中などの写真を撮影し、メールに添付して状況を知らせるなどサービスも行う。「本当に商品は届くのか?」「いつ届くのか?」など、実際には顔の見えないネット販売の不安感を拭うための工夫だ。 「ネット販売やメール、電話、便利なツールも使い方次第。いかに、どんなふうに活用するのか、それで変わる」 便利であるからこそ、求めるものも大きくなる。そこに応える工夫を行うことが大事なのだと諭す。




自立型人材を目指す 決断できる人間になってほしい

 現在、アース貿易で働くスタッフは全員がコンピュータ関係の専門学校卒業生だという。「伝票処理や情報収集など、ITの世界は便利。便利なものは使えた方がいい。その便利なツールを使いこなせる、そのスキルを持っていることは大きい」木材に関しての知識は、やる気次第。好きになるかどうかが問題。 ただ、求めることがある。「決断できる人間になってほしい」ということ。 「3年間の不平不満は許す。3年を経ても不平不満が出るのは、おかしい。自身の考えややりようを立ち返る必要がある」と多和田さん。 「学校では全てを学ぶ必要がある。でも社会では、不得意なことに最善を尽くすことはない。10名のスタッフがいれば、その中で一番になることを見つけること」 また「常に疑問も持ち続けなければ、先にも進まないだろう」といい、「困ったり迷ったり悩んだりしたら、相談をしたらいい。自身とは違う観点から見極める必要もあるだろう。そして結果に対して、自立し決断を下してほしい」と語る。「自分なりの工夫を加えなければ、成長も進化も、オリジナリティも生まれない」とも。 セミナーや講座などに参加した後、その学んだことに自身のアイデアを加味することも望む。 「ブログの講座を受けた後、みんなが同じコメントを書く。100名が受けて100名が同じでは、意味がない」と提言。 ITという便利なツールを駆使しながら、自立した自分を培うこと。それがアース貿易での課題。 「スタッフが自立してくると、自分もうかうかとはしてられない。もっともっと大きく、成長しなくちゃいけない。自立した彼らを許容し、何かあれば大丈夫といえる強さを持たなくちゃいけないからね」 人生を踏みしめる。生き方を強靭にする。工夫を重ねる。多和田さんからは、そんな人生のレシピをもおしえてもらった気がした。




(会社概要データ)URL:http://www.earthflooring.com/

会社名:株式会社アース貿易
事業内容:無垢フローリング、ウッドデッキ、ガーデンファニチャーなど建材の企画製造販売業
所在地:〒901-2205 沖縄県宜野湾市赤道2-8-21
    TEL:098-893-6798    FAX:098-896-2100
代表者:代表取締役 多和田真誠(52歳)
創業:1990年4月
資本金:3,000万円
従業員数:10名
取扱商品:世界の銘木によるチーク無垢フローリング、紫檀無垢フローリング、花梨無垢フローリング材など、素材や質にこだわった無垢フローリング材とウッドデッキ材



経営理念:「3つの"E"=「Ecology:自然環境」、「Economy:経済性」、「Effect:影響」を考えて、このかけがえの無い「Earth:地球環境」そして人にやさしい生活環境作りのために、大切な木材資源を有効利用する技術、使用方法を探究します。」


運営責任者:代表取締役 多和田真誠

「沖縄そばの日」の立役者 サン食品

「おいしい健康を届けます」をテーマに
沖縄の食を支え、牽引し続けている
株式会社サン食品。
沖縄そばの麺を主体に
沖縄そばの具材、つゆなどのほか
生&乾麺のうどんやそば、中華そばなど
幅広く製造を手がけています。
また、沖縄の文化にも造詣が深く
沖縄の食文化への思いは
燃え続ける情熱に彩られていました。
「厨房体験・沖縄そば手作り体験」も開催し
沖縄そばの歴史や味わいを伝えるとともに
人材育成も行っています。




 「沖縄そばの日」の立役者
 琉球王朝より続く文化を説く

 10月17日沖縄そばの日。
 沖縄はその日、お祭りみたいに「やっぱり沖縄そばはおいしい?」と浮かれている訳だけれど、実は壮絶な文化の闘いを経てゆえに得た、尊い日。
 そば粉を原料としない沖縄そばは、そばの表記はしてならぬ。そうお達しが通達されたのが、復帰後。
 「そばと呼ぶのは、琉球王朝時代から続く文化の背景がある。なぜにその文化を否定され、搾取されねばならぬのか?」
 執念にも近い闘いを、サン食品の代表取締役社長の土肥健一さん(写真)は始めてくれたんですね。他県を1県ずつ行脚し、地域に伝わる文化の深さを説いていったといいます。
 そして、そば粉を使っていなくても、沖縄のそばはそば。そう認められたのが、10月17日。




水の専門家が、沖縄の食文化発展を願い  沖縄そば作りにたずさわる

 土肥さんは、熊本県のご出身。疎開先で出会った沖縄の学童から聞いた、青い海と青い空の話。大学生時代に知り合った沖縄出身の友人に聞いた、七色の海の話。そこが、沖縄との関わりの原点といいます。
 大学時代、初めて沖縄に訪れたといい、船酔いのまま降り立った港で、頭上に輝く太陽との距離の近さに圧倒されたそうです。
 「なんだ、この近さは。……太陽が大きい」
 サン食品の、由来です。
 そうこうして就職、土肥さんは水質調査の技術屋として、国内のみならず海外まで飛び回っていたといいます。沖縄には、復帰以前、行政からの依頼で飲み水の確保調査のために来県。行政仕事だったため、土曜は半どん、日曜は休日となり、その余暇を利用して食に着目したそうです。
 その裏にあった思いは「沖縄は復帰をすれば、あらゆるものが大量に流れ込んで来て、県外との格差が出る。このままでは、食文化は負ける」というものでした。
 土肥さんは調査が終わり沖縄を離れぬうちにと、技術アドバイスのつもりで「沖縄フードセンター設立」を提案したといいます。しかしながら誰も手を上げてはくれず、自身が担うことに。創業に選んだ工場の場所は、水のよかった那覇市松川にしました。周辺は繁多川豆腐で有名で、湧き水の多いところとして知られています。
 さて、しかしなぜ「麺」にしたのでしょう?
 「麺には、歴史がある。日本各地、その地域ごとに特色があり、個性がある。沖縄も然り。さらには、深い深い歴史が沖縄そばにはある。ふるさと自慢の逸品だ」
 豪快に笑い、豪快に当時を振り返った土肥さんでした。




沖縄そば手作り体験教室

 食の真髄を伝える沖縄そば手作り体験教室を開催し、歴史や素材、作り方、食べ方などを紹介しています。根底には食の安全を伝えたいという、食育的取り組みも含まれています。
 参加者からは「こね方のコツがおもしろい」「コシがあって、おいしい」などの感想が聞かれます。
 参加申し込みは、口コミやホームページを見てからがほとんど。体験帰宅後、感想を寄せてくれる人も多いといいます。メールの気安さがつながりを結んでくれているようです。また、寄せられた感想は、ホームページで紹介するなどもしています。
 高良さんは、「通販サイトにも手軽さがある」といいます。「気軽に購入できる」点を進化させ、今後、在宅の方への宅配システムも確立したいと考えているそうです。
 性別や年齢別、カロリー別、在宅の状態などに合わせて、沖縄そばを届けたいとのこと。もしかすると、介護される側とする側かも。そういう人に、ほっとできるおいしい沖縄そばを届けたいといいます。
 また、性別やカロリーなど状態に合わせた陳列方法も検討中とのことです。
(写真は沖縄そば手作り体験教室)




製造工場と受注、配送 システムを構築

 サン食品は、2009年11月より「新販売管理システム」を起動させています。
 既存の販売管理システムを進化させ、製造ラインと営業による受注をオンライン化しています。
 例えば、営業(配送)担当が、スーパーなど店舗で在庫確認および納品をしますが、ハンディターミナルでチェック。自身のパソコンよりデータを転送します。
 データを受け取った工場は、いち早く製造量などを調整していきます。
 「システム開発で苦労したのは、製造部の生産ラインとの調整」と高良さん。「250アイテムある商品は、製造時間や生産量、生産ラインもバラバラ。受注時間や発注個数、納品先も違います」この細かな振り分けを調整するのに、1年かかったそうです。
 「時短になったのは確実」といい、また別の面からも効果があったそうです。「今まで売上達成にとらわれていたことに気づいた」と高良さん。「利益追求だけではなく、純利益に対しての意識が高まった」といいます。
 「廃棄処分などロスを知ることにつながった。生産や営業の効率性を判断し、ロスの見直しをはかり、価格を検討、適正を知ることにつなげたいと思うようになった」
 また、県外大手スーパーなどは、ウェブ通しでの受注発注も多く、「ITによるシステム化に対応していたことはラッキー」とも。
「今後にどう対応していけるのか?その課題を一つひとつクリアしていきたい」とも語っていました。 (写真:社内の様子)





 沖縄の食文化を世界へ  IT推進で、さらなる飛躍を目指す

 沖縄の食文化のために立ち上がり、沖縄そばを地域に根付かせたサン食品。「安全な食を届け、県外や海外にもその食文化を広めるためにも、ITの推進が欠かせない」と、高良さん。
 土肥さんの情熱を継続維持し、誇り高きを広めていくにも、ITは必須。高良さんの中には、そんな冷静なる情熱が秘められているようでした。
 「ITによる効率化で、可能性は拓く。まだまだ、私たちのできることがあると思う」と、力強く語った高良さん。「IT化は協力、賛同し、一緒にやってくれるスタッフがいればこそできる。システム化に向けての調整は非常に難儀。でも、それを乗り越えたからこそ、生産性をアップし、大手スーパーとも滞りのない付き合いができる。ITを今後にどう対応していけるのか?その課題を一つひとつクリアしていきたい」





(会社概要データ)
URL:http://www.sun-foods.net

会社名:株式会社サン食品
事業内容:沖縄そば他麺を主体にした麺類製造、麺用だし・具材などの食料関係製造及び販売
所在地:〒901-0300 沖縄県糸満市西崎町4-13-6
    TEL:098-852-3330
    FAX:098-852-3315
代表者:土肥健一(76歳)
創業:1968年1月20日、1971年4月9日株式会社化
資本金:18,910,000円
従業員数:142名
取扱商品:御膳符そばセット(平成21年度沖縄県優良県産品)、沖縄そば生麺、沖縄そばだし付麺など




経営理念:「おいしい・健康お届けします」





運営責任者:総務部次長 高良修



ギネスで世界一。沖縄の塩「ぬちまーす」

グスゥヨーこんにちは~
さてさて、今回は・・あの有名な沖縄の塩!
「めちまーす」の取材に行ってきました!!!

■海から進化した生命が必要としているミネラルを全部含んだ塩

経営理念:「世界初の製法で、世界一のミネラルを世界中の人々を健康にするために!! 」




琉球大学講師、沖縄大学院講師、専修大学講師を兼任されている株式会社ぬちまーす 高安正勝社長(写真左。写真右は研究主任 安里恭子様)のいうことは違います。
「人類に貢献する。人類を救う。初めからそういうつもりでやっている。これが僕の思い!」

40億年前の地球にどのように生命が誕生し、進化したかをずっと勉強いる高安社長。生命は海にあるすべてのミネラルを利用して進化したのが事実であり、海のミネラルが生命になくてはならないものだと分かっていた。だから、このぬちまーすが人類を救うって思っている。だから一生の仕事にしようと思ったし、ネーミングもぬちまーす(命の塩)以外思いつかなかった。



■発明王高安社長!原点は家が火事寸前になっても父親が起こらなかった事!!

昔からもの作りは好きだったのかという質問に目を輝かせながら
「僕は小学校からロケット飛ばしてたよ!電気の実験を家のヒューズでやってみたこともあった。家が火事になりそうになったが親父は真っ青になったけど叱らなかった。」
その時の友達はロケットを爆発させ、親に叱られ化学の実験はしなくなったとのこと!親の影響ってすごいんですね。。。

今のぬちまーすの製造機器を作ったのも社長。「もともと塩が自由化になった事を知って、ただ製造方法が頭に浮かで、試してみただけ!」
その言葉を発する事ができるまで、社長がどれだけの労力を使い、試行錯誤したのだろう・・・



■工場移転に伴い、データ化! さらなる 生産効率、品質向上に努めます!!

今年の5月、工場の移転に伴い、工場をIT化し、データ分析をしやすくした。 (写真:製造室の様子)
「工場のIT化はこちらに移ってきてからです。今までは生産が追い付かず作るのに必死で分析はしてなかった。温度とか、海水の量とかデータ化してなかった為、比較、分析ができていませんでした。」
IT化の担当者 製造部 高安亮さんは言う。



外気温度、湿度、気温等、環境の変化により塩の生産量が違っていた。時期にあった環境を設定し、効率よく生産できるように導入した。今まで、データをチェックし、手打ちでPCへ入力。頻度もそれほど多くはなかった。今回、自動的にデータを保存し、いつでもグラフ化したり、一覧表等で簡単に可視化できるようなシステムを導入。
「データ化することにより、生産効率や品質が上がる事を期待します。」
1か月に6,000人の見学者が訪れるぬちまーす。工場を無料で案内してくれ、製造室にはマース(塩)が雪のように積もり、柱には樹氷のように付着していた。検品室では従業員の皆さんが丁寧に不純物を取り除いていた。ぬちまーすが大事に出荷されてく姿が目に浮かんだ。。。(写真は、不純物を取り除いている様子。)



■TV放映がきっかけ。IT化により今後の取り組み広がります!

初めはパソコンない小さな工場からスタートしたぬちまーす!工場の移転に伴い、ITの充実化に取り組んだ!
「TV放映されて電話が殺到しました。手書きで伝票を書いていた為、だれがどの注文をとったのか探せない状況に陥り、販売ソフトを導入しました。」とオフィスのIT化に向け、勉強中だという研究主任 安里恭子さんは語る。
「POSと販売ソフト、会計ソフト(税理士事務所と連動した)を導入しています。レストランとSHOPがあるので市販のPOSシステムは金額的に高く、取りたいデータが見合わなかったので、小回りが利くよう、知人に頼みAccessで作成してもらいました。」POSは約3年前作成。社長が要望した商品別、団体別、等で売上を可視化するデータが作成できるようになった。
「発送に関しては7件/1日位が精一杯だったが、今は50件位できるようになりました。これから増えるとまた考えなければならない課題なのかも・・・」

実はPOSシステムを作成した知人というのは安里さんの旦那様なのである!
「専門家に頼むと10倍くらいの資金がかかる。本人(旦那様)の“システム構築の勉強がしたい”という意思が強かったので、実践の場所を作ってもらって喜んでいます。」

また、「来年目途に通販システムを導入したくて見積を取ったり、業社選びをしたりと今、勉強中です。すごく色々なシステムがあって選べない。一長一短、ピンからキリまでなんです。」と安里さん。
なんて勉強好きな夫婦なのだろうか!!見習いたい。。。 見習えるのか?。。。 見習う様、努力します。。。

通販システムを導入することによって、入力作業を減らし、工場見学に来ていただいたお客様、ご注文をいただいているお客様に対し、DMの発送等、企画やフォローをしていきたい。ぬちまーすのファンをまーすまーす(韻をふんでます)増やしていきたいと考いると。。。通販システム導入後、やりたいことはまーだまーだあるようだ!



■カッコ良いです。社長の一言「研究するのではなくただ試してみるだけ!」

「現在、1日に海水30トンから塩が450キロ生産されている。製造機械は24時間ちゃーまわしーのフル稼働している。昔は10トンから6キロくらいしか取れなかった。工場を移転してからは効率がだいぶ良くなった。」と社長。
今やるべきことは生産効率を上げる事!ようやく2、3か月前から在庫を作る事ができた。売れるのに作れなかったのか、作った以上に売れたのかはわからない。とにかく、在庫がなかった。
「ちょっとした事で生産率が上がるように研究しているところ。ポンプを追加し、気化装置の開発を進め、今は生産率6%だが、少しずつ良くればいいと思っている。目標があるのでやっていけるさぁ~。儲かってないけどねぇ~ふぉふぉふぉふぉふぉ」と社長!
「社長はこれから研究でお忙しくなりますね。」と私、
「研究するのではなく、ただ試してみるだけ。難しい事はしてないよ!」と!

さすが、特許を13カ国で取得した発明王の貫録ある一言!「ただ試してみ・る・だ・け!」



■沖縄に貢献してるぬちまーす

今度、沖縄で昔からある観光施設でぬちまーすを使用し、紅イモチップスを販売する。他にも大企業からぬちまーすを使用し、商品開発したいとオファーがある。
「この施設を造ったことで、今まで取りすぎたらいけないという塩のイメージを変えていきたいです。ミネラル豊富なぬちまーすを取ることで体内にある余分な塩分を排出する作用があるということを啓蒙していきたいと考えてます。」
社長が今年、数々のTV出演により沖縄の海塩の知名度を広めてくれたということで総合事務局より賞をいただいた。その他にも色々な賞を受賞。すごい!



ギネスで世界一。提案した部長が今や取締役に!

「社長がほんとにこの塩が世界一って言うならギネスに登録してみたら」ギネス申請は当時の部長のアイディア!「僕の作った塩が世界一っていうのは誰も信用してなかった。ギネスの本買ってきて、米国領事館の補佐官をしていた英語の達者な姉に頼んで、申請書の作成を手伝ってもらった。記録が正しいですよという証明するデータをすべて送ってたよ。」
「最初はギネスに登録するって恥ずかしいさ!取得できるかどうかわからんから。」
「今や世界一ですよね。」
「世界一だよ。そりゃ当り前。今までの塩はミネラル取れてなかった。いつもこれが世界一の塩だと言っていた。ギネスで世界一になったことは大きいね。だから提案した部長も取締役部長になってるよ。」

だがしかし・・・
ただ、世界一の塩がすぐ儲かると思っていたら気がくるっていたはず。7年間毎年赤字が続いた。
資金、大変だったのでは
初めからこの工場を作るつもりだった。この工場の資金調達に8年もかかった。ところがね、大変だと思うでしょ。8年96回給料日あるでしょ?96回お金をかりて歩いていた。お金を借りると後1カ月続けられる。8年間続けた。1回もいやだと思った事はない。こうなるとわかってたら誰でもやると思う。
塩は取りすぎると体によくないとの常識の中で20倍~40倍の値段で販売し始めたので、簡単に売れるわけがないとわかっていた。その常識は、ちゃんとした説明であったり、何かきっかけがないと変える事は難しい。しかし、15年くらいかかると思っていたが、8年ぐらいで軌道に乗り始めた。上出来だよ。



□ □ □ 会社概要□ □ □ 
商号 株式会社ぬちまーす

代表者 代表取締役  高安正勝
設立 1997年(平成9年)3月
資本金 2億1千万円
従業員数 60名(パート30名含む)
所在地 〒904-2423沖縄県うるま市与那城宮城2768
TEL 098-983-1140(イイシオ)
098-983-1111
FAX 098-983-1112
事業内容 製塩業

HPアドレス http://www.nutima-su.jp/nuti/index.html

営業日 ぬちまーす観光製塩ファクトリー「ぬちうなー」
 年中無休(年末年始を除く)
 工場見学・ショップ (9:00~17:30)
 レストラン (11:00~17:30 木曜日はデザート・ドリンクのみ)

株式会社ぬちまーす
 営業日 月曜日~金曜日(8:30~17:30)


製造部 高安亮様に対応していただきました。