2010年3月30日火曜日

沖縄県中小企業家同友会

さて~今回は、沖縄IT経営応援隊のサポータ組織のひとつである、『沖縄県中小企業家同友会』さまを、訪問いたしました。みなさん、活気があって、すてきな人たちでした。

り合い、学び合い、援け合う。
そして、よい会社をつくる、よい経営者になる、
よい経営環境をつくる。
異業種が多数に混ざり合い企業を発展させ合おう、
働く全ての人のしあわせを願おうと集う経営者の会が
「沖縄県中小企業家同友会」だ。
全国47都道府県にも広がる運動体で、
現在、沖縄には7つの支部、6つの部会がある。
人材育成やセミナー開催のほか県内学校・学生との交流をも深めた
「ITまつり」なども自主開催を行っている。
(写真は沖縄県中小企業家同友会 事務局)





経営者の孤独と空回り、悩み
 同友会で話すこ
とで気づきが生まれる
 明日への仕切り直しを行う


 他人のことはよく見えても、自身のことはわからないことだらけ。「だから、みなの知恵を借り、意識と目的を明確にしていこう。
本質的な部分を成長させ合い、自信と誇りを持とう」と、互いを刺激し合う活気ある運営を行っている。その満ちあふれるエネルギーにみな触発され、パワーを充填させられるはずだ。
 副代表理事の喜納さん(写真)は、株式会社丸忠の代表取締役。情報関連部会「eおきなわ」部長の前田さんは、株式会社さうすウェーブの代表取締役だ。それぞれ自社の会社運営を行いながら、「沖縄県中小企業家同友会」に関わる。積極的に参加したくなる理由があるという。
 喜納さんは「どの経営者や会社幹部も、社員の幸せを常に考えているもの。でも、うまくいかないこともある」と、話す。
 ときには今日の売り上げに囚われ、脱却できないジレンマ。ときにはナンバー2へのジレンマ。ときには経営改革を理解してもらえないジレンマ。………。
 「自分の悩みを社員に話すことはなかなかできない。社員も経営者を叱ることはなかなかできない」だから、同友会の同志はみな、ここで話してみる。話を聞いてもらう。
 話し合うと「変わる」という。考え方や取り組み方、売り上げ高、会社経営そのものに変化が起こるという。その変化を自身も、そして多くの同友たちからも実感させられてきた。



同友会には自分に嘘をつけない気迫がある
 経営者が変わり、会社経営にも変化が訪れる


 しかし、話すことはなかなか難しい気がするのだが??
 「それがねぇ、同友会はどういうわけか違う。腹をわって話してしまうんですよ」と前田さん。志が高い者が集まるからなのか、みなさまざまな経験をし、相手にも理解が深いからなのか、「全く嘘をつけない。取り繕いは簡単に見破られる」と苦笑い。
 喜納さんは「同友会では、本音で話すことが前提。建前なんかなしに、弱点もすべてをさらけ出すことで、学び合いや助け合いが成立する」と続ける。「学ぶ姿勢が強く、数字ではない部分も本音で語り合い、変わることを体験していくと、その体験がまた同友会を変えていくんだな」
 「経営者が変わると、社員も少しずつ変わっていく。社風の土壌を作り変えていくことができる」会社経営にも変化が見え始めていく。
 現在、「沖縄県中小企業家同友会」の会員は915社。セミナーや合同企業説明会なども自主開催している。その手法もまた、とことん議論し尽くして開催に至るという。
 「経営者が集まり、目的や意義、構成などを議論。徹底的に話し合います。講演会の後は、グループディスカッションを行い互いの意見を交換、内容を深めていきます。感想は講師に返し、一方通行にはならない、相互関係を築くことが基本」
 とことん話す。
 腹をわって、話す。
 垣根なく、人の意見をじっくり聞く。
 自身への教訓を得る。
 夢も語る。
 人間力の循環をもって、同友会は中小企業の底力をつける。



企業経営を活性化させる会の6つの活動
 特色を極めた7つの部会
 ITによる発展を目指す「eおきなわ」


 志高い同士による同友会。その活動内容は6つの柱「支部例会・県例会」「経営指針作成塾」「共同求人活動」「社長・社員共育塾、同友会大学」「政策活動」「健障者委員会」をもとに幅広く行っている。
 さらに、女性経営者部会「碧の会」、観光関連部会「守礼ネット会」など、目的主旨別に7つの部会を設定。
 そのなかに、ITに関係する情報関連部会「eおきなわ」もある。(写真は情報関連部会「eおきなわ」部長 前田憲さん)
 「ITを導入していない会社はない。ただ、選択し使いこなすことに困っている。アドバイザー的役割を担い、サポートできればいい」と、目的を話す。積立金で5台のノートパソコンも導入し、指導などにも利用している。現在、フル活動中とのことだ。
 また、「ITへの意識を高めていこう!」と『ITまつり』を開催、盛況をおさめた。



IT見本市と成功事例紹介、学生イベント
 大盛況の『ITまつり』を主催


 「沖縄県中小企業家同友会」の「eおきなわ」内から出た意見を集約し、ITへの意識や関心を高める目的で企画開催した『ITまつり』は、2010年2月には第3回目を迎え、1,500名の来場者を記録した。
 「ITがどういうものか知ってほしい」「ITの企業を見てほしい」「IT関係の学校があることを知らせたい」−−IT見本市としてクラウド戦略などの講演、成功事例紹介、セキュリティ事情のパネルディスカッション、県内IT企業の商品・サービスの展示と商談などを行った。
 学生イベントも合体させ、業界関係者だけではなく、家族連れや子どもも楽しめる内容を目指したという。
 ロボットやゲームなどで「これもITなんだ!」と子どもたちの夢を広げ、また大人からは「学生のレベルはすごいね」と感心されたそうだ。
 「IT関連の学校に通う子ども同士の交流ができたこと、企業と学生が交流できた成果も大きい」と前田さんは語る。
 「中小企業だからできる、独自の取り組みがある。独自性を高めれば、経営は変わっていける」
 将来へ向け何ができるのか。さらなる同友会の同志の取り組みで中小企業を、そして経済を活性させていきたいと話してくれた。

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(会社概要データ)
http://www.okinawa.doyu.jp

団体名:沖縄県中小企業家同友会
所在地:〒901-0152 沖縄県那覇市小禄1831-1 沖縄県産業支援センター603号
    TEL:098-859-6205
    FAX:098-859-6208
設立:1987年
会員数:915名(2010年3月現在)
団体理念:「よい会社・よい経営者・よい経営環境をめざす」

活動内容:
 「支部例会・県例会」=定期開催される学びとネットワークづくり。自立的で質の高い企業を目指す。
 「経営指針作成塾」=経営理念と方針・計画を社員と一緒に取り組む。
 「共同求人活動」=単なる新卒者採用ではなく、働く意識を伝えるためのガイダンスを行っている。
 「社長・社員共育塾、同友会大学」=研修や教育活動、セミナー、講演会開催のほか、人間性をも豊かにする目的があると考え、沖縄の文化や平和、環境など、幅広い視点で取り組んでいる。
 「政策活動」=中小企業の発展が沖縄経済活性の要と考え、意見や要望を「中小企業憲章」として県経済界、業界、政策などに提言。
 「健障者委員会」=障がい者雇用のあり方や雇用促進について検討。


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